糖尿病や予備群と診断されると、真っ先に対策をとらなければならないのが食事です。
糖尿病を改善、進行させないためには、食事対策をしっかり行わなければなりません。
しかし、これがすごく大変!!
父が糖尿病予備群と診断された時、母を中心にパニックになりました。
何をしたらいいのか・・・
というようりも、やらなければならないことが多くて、具体的にどう手をつけていけばいいのか・・・
「カロリーは?」
「塩分は?」
「ごはんどうしよう!減らすだけでいいのかな?このままだと糖質多すぎない?」
「ベジファーストでしょ?これで野菜足りる?」
「調味料、結構糖質入っているから・・・、マヨネーズOK?お酢は?焼肉のタレはダメだよね・・・」
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とりあえず完成した料理
父、箸があまり動いてない・・・
そんな時に助けになったのが宅配食でした。
家で作るのが一番!
でも、
- 細かいカロリー計算、栄養バランス、使ってはいけない食材などを考えた上で、おいしく!
- それも1日3食をトータルで考え、これを毎日続ける!レパートリーもいろいろ!
- 他に家族がいる方は、別メニューも作る!
料理をする人の負担は相当なものになります。
様々な制限を考慮しつつ、おいしく調理するのは大変です。
宅配食であれば、しっかりカロリーや栄養を考えて作られ、かつおいしい!!
糖尿病やその予備群で食事に困っている方は、ずっと続けなくてもいいので、とりあえず最初は宅配食の活用をおすすめします。
目次
診断後、まずお世話になったのが宅配食でした
父の診断後、家ではこれまでどおり母がなんとか作ろうとしました。
しかしこれまで「これが○○kcalで、塩分は○gで」と、はっきり数字を出しながら作っていませんでした。いちいち食材の成分をチェックもしなければならず、今までのようにスムーズに料理が作れなくなりました。
一日や二日、期間が決まっているのであれば何とかなるかもしれませんが、これから毎食となると・・・
糖尿病の人によい料理本も何冊か買いましたが、母の負担は相当大きかったです。
体によい料理ができても、おいしくないと父もつらいですし・・・
そこでとりあえず宅配食を導入することにしました。
最初、父も母も悩んでいましたが、思い切って頼んでよかったです。
一番は、カロリーや栄養成分がしっかり計算され、控えるものは控えながらも栄養バランスよく、なおかつおいしい。レパートリーもいろいろ。
おいしく安心して食べられるのがやっぱりいいですね。
そして宅配食をとっている間に落ち着いて食事対策を考えられるようになったのが、その後、家で自炊していく上で大切な時間となりました。
宅配食のメリット・デメリット
各会社によってサービス内容が異なります。
なので全てに当てはまるというわけではありませんが、一般的な宅配食サービスのメリット・デメリットをまとめてみました。
メリット
・栄養士が監修しているので、安心して食べられる。
・味付けや献立が工夫され、制限の中でもプロがおいしく調理してくれる。
・電子レンジで解凍や、湯せんなど簡単に調理できる。
・毎食の献立を考えなくてよい。
・料理の時間や手間がかからない。
・家で作るときの参考になる。
・常備菜として保存しておける。
デメリット
・コストがかかる。
・注文してから届くまでに時間がかかる。
・冷蔵庫・冷凍庫がいっぱい。場所をとる。
・メニューを自由に決めることができず、食べたい物が食べれない。
・ご飯がついていないものが多い。別途用意したり、その分のカロリーを計算したりしないといけない。
・会社によって宅配サービスを受けれない地域がある。
宅配食を購入する際、コスト面や冷蔵庫・冷凍庫がいっぱいになるなどは想定していましたが、ひとつうっかりしていたのがごはんです。
届いてから気づきました(^^;
ご飯の量を減らし、白米から雑穀米や、白米&こんにゃく米など、糖質を抑えながら家で準備することはできましたが、カロリーの計算が狂いました。初めてのお試しサービスをお願いしたときに気づいたので、その後はそこも含めて選ぶようになりました。
家で用意できない方は、ご飯つきのコースがあるところや、また玄米ご飯、五穀ごはん、低糖質・低カロリーごはんなどの【パックご飯】が別途用意されている宅配食会社もありますので、ご利用されるといいですよ。
宅配食サービスを行っている会社はとても多く、様々なタイプの食事があるので、自分の口にあっておいしくいただけるお店がきっと見つかります。
そしてうれしいのが、毎日お願いしたい方は「定期サービス」があり、その都度欲しい方は「単発」で申し込むことができることです。
私の家では、どのように料理していけばいいか、糖尿病予備群の食事対策についての知識がある程度ついたら母が料理をしたいということで、「単発:その都度宅配」があるのはうれしいことでした。
宅配食自体が参考になりますし、安心していただけます。
今も何が何でも100%自炊ということはありません。
宅配食は冷凍だと3ヶ月ほど持つ(※商品によって異なります)ので、いつでも食べられる宅配食がストックしてあるのは便利です。
また起こってほしくないですが、地震などの災害が起こったときのことを考えると、パックご飯やトクホのお味噌汁などをストックできるのは安心です。
宅配食を頼むなら、まずはお試しセットを取り寄せよう!
次に、宅配食を頼んでみようと思ったら、どの会社のサービスを頼めばいいのかが悩みどころ。
糖尿病の方に向けてサービスを行っている会社は結構あります。
どの会社を選べばいいか迷ってしまうのではないでしょうか?
やっぱり自分の口に合うのがポイントのひとつですよね!
ですが、口コミを見ても正直わからないです(^^;
口コミでおいしくないと書かれていても、自分の口にはあんがい合っておいしかったり、やっぱり口コミどおり自分の口に合わなかったり。
私は家族の中で一番薄味なんです。
逆に父は濃い目。
私だったらこれぐらいでいいけどなぁっと思っても、父にはおいしくなかったり。
こればかりは実際に試さないと絶対わかりません。
そこでおすすめなのが、【お試しセット】です。
気になる会社のものを何社かお試しください。
会社ごとに違いがあり、自分にとっておいしい、続けられるというお弁当がみつかります。
お試しセットがない場合は、単発で頼んでみてはいかがでしょうか?1食だけだとわからないので、3食程度は頼まれた方がいいと思います。
カロリー制限食?それとも糖質制限食?
宅配食も様々なタイプがあるところがあります。
最近、糖尿病改善に糖質制限が重要であるといわれていることもあり、従来のカロリー制限だけではなく、糖質制限食を用意している宅配食会社が増えています。数年程前にはなかった(と記憶している)会社も新たに導入していてびっくりしました。
糖質制限といっても厳格なのもではなく、控えたものです。
父は血糖値スパイクが問題なので、糖質控えめ食にしました。
宅配会社には管理栄養士さんがおられ、相談にのってもらえるところがあります。どれを選べばいいかわからない時など、ぜひ相談してみてください。
他にも会社によって、塩分控えめやタンパク質制限などのコースがあるところもあります。
自己血糖測定ができる方は、チェックしながら自分に合ったものを選ばれるのがいいのではないでしょうか。
宅配弁当を選ぶポイントは?
宅配食会社を選ぶ上でチェックしておきたい主なポイントを紹介します。
◆価格
・続けられる価格(送料含む)かどうか?
◆味
・カロリーや糖質、塩分など、栄養に問題はないか?
・おいしく食べられる味付けかどうか?
・野菜など、食物繊維がしっかり入っているか?
・献立が豊富で飽きがこないか?
・見た目、彩りも考えられているか?
◆安全性
・食材にこだわっているか?
・品質や安全性を徹底管理しているか?
◆信頼
・管理栄養士など、専門家が献立を考えているか?
・アレルギーや、医師の指示で食べられない食品などにも対応してくれるか?
・少数や1食からでも気軽に注文できるかどうか?
◆宅配
・宅配の日時指定はできる?
定期で宅配食を利用しているという方にお話を聞いたことがあります。
ご年配の方で、決められたカロリーだったり、塩分だったり、食べてはいけないものだったり、栄養バランスを考え、毎日おいしく作るのは難しい。糖尿病の進行を防ぎたいので、安心して食べられる宅配食を利用されているということでした。
ここまでだとよくある話。定期コースを頼まれている方、多いと思います。
ビックリしたのは、その方は2社だったか3社だったかをかけ持ちしていること。
1週間分といっても(外食したり、余ってしまったりするため)実質5日分という会社もあるので、自分の食サイクルにあわせ、冷凍だと3ヶ月持つので、余りそうだと、1回休止したりしながら続けているというつわものの方でした。
話を聞いて目から鱗!
「休止したり、受け取りなどめんどくさくないですか?」とお聞きしましたが、食べること大好きだから、めんどくさいよりも逆にいろいろ食べられて楽しいとのことでした。
食事を楽しみながら、健康管理しているのだそうです。
定期コースでお願いする場合、いろいろ利用するのも楽しいですね。
主な宅配食会社
ウェルネスダイニング
管理栄養士さんが料理を監修し、他社にはない制限を設けて、様々な食事制限に対応してくれるのがウェルネスダイニングの特徴です。
ややこしいカロリー計算や栄養バランスを考える必要はありません。
食材の産地は、極力国産のものを使用し、徹底管理された国内工場で一つ一つ手づくりしています。
食宅便
食宅便はなんといっても食事制限食が充実しているのが特徴!中でも注目なのが糖質制限食。他社と比べて圧倒的に低い、1食の糖質量平均5.7g。栄養バランスを考えた上で、この量は家庭ではなかなか難しい・・・。プロならではのお弁当です。
もちろん、カロリーケアや塩分ケア、たんぱくケアなどの食事もあります。
美健倶楽部
美健倶楽部の宅配食はとにかくカロリーにこだわり、1食400kcal。しかもご飯とお汁物がついてです。
献立はすべて管理栄養士の監修の下、また第三者の立場で料理研究家 宮崎先生の厳しいチェックで、栄養だけでなく、おいしさ、季節感、見た目などにもこだわって作られるヘルシー&おいしい食事セット。
とにかくカロリーを抑えたい方におすすめの宅配食会社です。
武蔵野フーズ
武蔵野フーズ「健康宅配」は、消費者庁の「食事療法用宅配食品等栄養指針」に基づき管理栄養士が考案したお弁当。武蔵野フーズの宅配食を推薦する医療機関も多いです。
特に特徴的なのは、「冷凍食」だけでなく、関東エリアだけですが「冷蔵食」があること!
厳選された食材も使用し、減化学薬品・減農薬を心がけた安心感が高い食事がいただける宅配食会社です。
ニチレイフーズダイレクト
ニチレイフーズダイレクトは、冷凍食品でお馴染みのニチレイの食事宅配サービスです。
宅食業界では圧倒的に品数が多いのが特徴!カロリー制限や塩分制限、糖質制限、たんぱく質制限など幅広い症状に対応したお弁当やお惣菜のほかに、おやつやレトルト食品、一流レストランのシェフ監修のちょっとリッチなお惣菜などもあります。
定期購入もありますが、手軽に単品購入できるのがポイントです。
まとめ
毎日、計算、バランスなど様々なことに考慮して献立をたてるのは大変です。
自炊すると、どうしてもカロリーや塩分などのオーバーや好みの味付けになりがち。食卓に並ぶ品もマンネリになりやすいです。
またカロリーや塩分、糖質など制限できても、栄養バランスが悪いと体調を崩します。糖尿病の方にとって、体調を崩すと血糖値をコントロールするのがとても難しくなります。病気にならないようにすることが重要です。
それでも宅配食を利用されるのを嫌がる方、多いですよね。
やっぱりコストを考えると痛いですし、もったいなく感じる方も多いです。ご年配の方は、自炊されてきた方が多いので、もったいないという思いとともに、慣れていない食材は苦手に感じられるかもしれません。
しかし、糖尿病、予備群、血糖値が高めの方にとって食事はとても重要です。
糖尿病を進行させ、合併症を起こすことをなんとしても防がなければなりません。きちんと食事対策ができなければ、入院や透析など、そのほうが心身ともに、そしてお財布にも厳しいです。
実際宅配食を利用して思ったことは、、忙しかったり、しっかり計算・バランス等を考えて料理ができないのであれば、第一に体のことを考えて宅配食の活用をお勧めしたいということです。
また私の家のように最初どうすればいいかわからなかったり、時には忙しかったり、今日は料理をお休みしたいと思ったりする日ってありますよね。そういった時に宅配食を活用してみてはどうでしょうか。
糖尿病は一生付き合わなくてはならない病気なので、無理を続けるのはよくありません。
頑張りすぎるストレスが病気を進行させたり、料理を作ってくれる方の体調を崩してしまったりします。
宅配食はコストはかかりますが、
- 買い物や調理の時間が省け、リフレッシュできる。
- 自炊する時の参考になる(する)。
- 自炊しているとどうしても(気づかないうちに)自分好みになってしまうのをリセットする役目にもなります。
うまく活用するととっても便利です。
まずはお試しからはじめましょう!