ヨーグルト、毎日の健康、美容のために食べているという方も多いのではないでしょうか。
牛乳を乳酸菌で発酵させたのがヨーグルト。
たんぱく質や脂質、カルシウム、ビタミン類が豊富に含まれています。
しかも、乳酸菌によってたんぱく質や乳糖が分解されているため、牛乳より消化・吸収がよく、乳糖不耐症に人にもおすすめです。
腸内環境を整え、便秘予防・改善、免疫力強化、肌荒れ改善、感染予防などが期待できるヨーグルト。
さらに、食後の血糖値の上昇を抑えやすく、2型の糖尿病のリスクを下げることができるとの調査結果も出ています。
優れた健康パワーがいっぱい詰まったヨーグルトですが、糖尿病予防や食後の血糖値の上昇を抑える効果が期待できるというニュースがあり、ここでは、糖尿病、血糖値とヨーグルトの関係にスポットを当ててみていきたいと思います。
目次
ヨーグルトを食べると糖尿病リスクが下がるってホント?
ヨーグルトで糖尿病が予防できる、リスクが下がるという研究結果が世界各国の研究機関から発表されています。
アメリカで行われた研究
ハーバード公衆衛生大学院栄養学部のフランク フー教授らの研究チームが、米国で大規模調査(対象者:19万4458人)を行い、分析した結果、毎日ヨーグルトを28g食べている人は、2型糖尿病を発症するリスクが全く食べていない人と比較して18%減少するという結果が得られました。
イギリスで行われた研究
英ケンブリッジ大学のニタ フォロウヒ氏らの研究チームが発表したもので、英ノーフォーク州在住の男女3,500人を、11年間追跡して調査した結果、ヨーグルトや低脂肪のチーズなどの乳製品を食べていた人は、まったく食べていない人と比べ、糖尿病の発症の割合が24%低くなったという研究結果が得られました。
さらに低脂肪の乳製品を種類別に調べたところ、ヨーグルト(カップ入りヨーグルト(120g)を平均で週4~5個)のみを食べていた人では、糖尿病リスクは28%低下したことが判明しています。
ポイントは、【砂糖(糖質)なし・低脂肪の乳製品】。
糖分を加えたり、脂肪分が多かったりすると、残念ながら効果は期待できなくなるとのことです。
ヨーグルトが糖尿病によい理由
ヨーグルトには、良質のタンパク質やカルシウム、ビタミンB2などの栄養素が豊富に含まれています。
またヨーグルトといえば「乳清」(ホエイ)。
ヨーグルトを開封してしばらく経つと、水のようなものが溜まってきます。ヨーグルトの上澄み液ですが、捨てたりしていませんか?
ここにもすごい栄養成分が詰まっているんです。
高たんぱく質、低脂肪。ビタミン、アミノ酸、ミネラルなどの栄養を豊富に含む「乳清」(ホエイ)。捨ててしまってはもったいないです。
特に血糖値が気になる方にうれしいのが、炭水化物の摂取前に「乳清」(ホエイ)を摂取することで、インスリン分泌を刺激する消化管ホルモンである「グルカゴン様ペプチド」(GLP-1)の分泌が刺激され、食後の血糖値の上昇を抑えやすくなります。
「乳清」(ホエイ)もしっかり摂りましょう。
※GLP-1・・・インスリンの分泌を促したり、グルカゴンの分泌量を抑える作用が期待できます。
糖尿病の方に効果的な食べ方は?
食後の血糖値上昇を抑えるには、食べ方にもポイントがあります。
食前に食べる
ヨーグルトに含まれる善玉菌は胃酸に弱いため、生きて腸に届け、腸内環境を改善、良好にするには食後に食べるのがおすすめです。
しかし、食後の血糖値上昇を穏やかにすることを目的とするのであれば、【食前】。
食前にヨーグルトを食べることにより、糖の吸収を抑え、食後の血糖値の上昇をゆるやかにするという効果が期待できます。
食後では血糖値を抑える効果はあまり期待できないといわれているので、糖尿病の予防や改善のために摂るのであれば食前に食べましょう。
おすすめは、食前に食べて血糖値対策。そして食後にも食べて腸内環境対策。分けて食べるのがいいと思います。
プレーンのものを食べる
ヨーグルトにはいろんな種類がありますが、よくラベルを見てみると、添加物が入っているものがいっぱい!
砂糖が入っているものもあります。
砂糖など糖質が入っていると血糖値を上げますし、添加物は体によくありません。
よくよく見ていくと無添加のプレーンヨーグルトは少ないかも。
しっかりチェックしましょう。
私はプレーンヨーグルトを購入していましたが、酸味が苦手なのでいつもそこにジャムを入れて食べていました。
食後に食べていたのでジャムに含まれる砂糖による血糖値上昇はまだましだったかもしれませんが、食前となると糖質をいきなり食べることになり、このままではいけないと困りました。
とりあえずフルーツの甘味である「果糖」は、砂糖の成分であるショ糖に比べて血糖値を上げにくいということで、今はキウイなどのフルーツを入れて食べるようにしています。
父はプレーンで大丈夫なので、食後に食べていたのを、食前と食後に分けて食べるようになりました。
ただスーパーでいろんなヨーグルトの原材料名を見ましたが、添加物が入ったものが多いんですね。
いつも買うものは添加物が入っていなかったので気にしていなかったのですが、改めていろいろ見てみると添加物がいっぱい!
結果、体にいいのか、良くないのか・・・
添加物、あまりにも気にしすぎてしまうと何も食べれなくなってしまいますが、選べるものはしっかり選びたいです。
まとめ
血糖値を下げる食べ物の一つに上げられるヨーグルト。
様々な研究で、2型糖尿病の発症リスクを抑え、食後の血糖値上昇を緩やかにするという結果が報告されています。
糖尿病の方や血糖値が高めの方にはうれしい効果があると考えられる食材です。
食後の血糖値上昇を抑えるポイントは2つ!
- 食前に食べる。
- プレーンタイプを食べる
腸内環境を整えるのであれば、できるだけ生きた菌を腸に届けるため食後に食べた方がいいのですが、血糖値の面では食前に食べないと意味がなくなってしまいます。
ヨーグルトはスーパーなどですぐに買えるとても身近な食べ物です。ぜひ食生活の一環に加えてください。
さまざまな研究結果より、ヨーグルトには糖尿病の発症リスクを下げ、血糖値を下げる一定の効果があると考えられます。
しかしすべての方に当てはまるわけではありません。
ヨーグルトも乳糖を含んでいます。体質によっては血糖値が上がる可能性もあると思います。
糖尿病の方は、自分の体に合うかどうか血糖自己測定器でチェックし、体にあっていれば摂り入れてください。