まいたけには、いくつもの抗がん作用があり、注目されている食材です。
1970年代から人工栽培が始まりましたが、昔は天然ものしかなく、発見したうれしさに舞い踊ったことから「まいたけ」と名付けられたといわれています。
まいたけに含まれるβ-グルカンは、低下した免疫機能を正常に戻し、がん細胞の増殖を食い止める働きがあります。またきのこ類の中で最大含有量を誇るビタミンB2は、活性酸素の働きを抑えます。
そして食物繊維が豊富。食後の血糖値の上昇を穏やかにしてくれます。
さらに、糖尿病の方や高めの血糖値が気になる方にうれしい効果が!
インスリンの働きをよくしてくれる「X-フラクション」をはじめ、血糖値を下げるのによい成分がたくさん含まれています。
さっそく詳しく見ていきましょう。
目次
まいたけが血糖値を下げる理由は?
まいたけには豊富な栄養成分が含まれています。
特に、血糖値上昇を抑える栄養成分がつまっており、糖尿病や高めの血糖値に悩んでいる方におすすめの食べ物です。
注目成分!MXフラクション
他のきのこにはない、まいたけ特有の成分「MXフラクション」。
神戸薬科大学の難波教授によって発見されました。
MXフラクションには、インスリンの受容体の感受性を高める作用があります。また、肝臓に起こるブドウ糖の合成を抑える働きもあります。
2018年3月24日に放送された『ジョブチューン』内で血糖値スパイクが取り上げられ、番組の実験で一週間毎日約50gのまいたけを食べ続けたところ、先生も驚く効果がありました。
食後高血糖、血糖値を下げる食べ物として大注目の食材です。
食物繊維β-グルカンが豊富
まいたけには、水溶性食物繊維の一種、β-グルカンが豊富なのも特徴です。
β-グルカンには抗がん作用があるとされ、免疫機能を正常に保つ作用に加え、腸のぜん動作用を活発にし、腸内環境をよくします。
さらにβ-グルカンには、糖質や脂質の吸収を遅らせる働きもあります。そのため、食後の血糖値の上昇を緩やかにし、インスリンの分泌を抑えることができます。
ビタミンやミネラルも豊富
糖質をエネルギーに変えるために不可欠なビタミンB1や、脂質や糖質、たんぱく質の代謝に欠かせないビタミンB2が、きのこの中ではトップクラスの含有量です。
また炭水化物、脂質の代謝をサポートするナイアシンや、カルシウムの吸収を助けるビタミンDもなども含まれています。
低カロリー
きのこ類はどれも低カロリーです。
-主なきのこのカロリー-(100gあたり)
松茸 | 23kcal |
エリンギ | 24kcal |
しいたけ | 18kcal |
まいたけ | 16kcal |
しめじ | 18kcal |
えのき | 22kcal |
そしてきのこは調理しても食感が残りやすいので噛み応えがあり、満腹が得られやすいのも特徴です。
糖質を含んでいない
まいたけには、血糖値を上昇させる糖質がほとんど含まれていません。
効果的な食べ方は?
MXフラクションやβ-グルカンなどの栄養成分は、水に溶けやすい(水溶性)なので、水分の出ない料理に使うのがおすすめ。
油と相性がいいので、天ぷらや炒め物、炊きごはんなどいいですね。
またはお汁ごと飲めるマイタケ入りお味噌汁などもいいのではないでしょうか。
まいたけにはセカンドミール効果があるので、朝食、一番最初に食べると、その日一日の食後血糖値の上昇を予防できます。
1日約50gを目安に食べましょう。
※セカンドミール効果とは、食べた直後の血糖値の上昇を緩やかにするだけでなく、食欲を調整する働きが次の食事まで続く効果のことです。
選び方・保存方法
まいたけの選び方、保存方法を紹介します。
選び方
カサにハリとツヤがあるものを選ぶ。
カサの色が茶褐色でツヤがあり、触るとパリッと折れそうなものが新鮮です。
古くなると水分がにじむので、袋の内側に水滴がついているものなどは避けましょう。
また古くなると全体に開くので、密集しているものを選んでください。
一株ものを選ぶ。
寄せ集めしたものではなく、一株ものを選びましょう。
保存方法
水気が付いていると傷みやすいので水気をよく拭き取り、ラップに包んで冷蔵庫の野菜室で保存してください。
長期保存はできないので、3~4日のうちに使い切りましょう。
長期保存する場合は、石づきを外して小房に分け、冷凍用の袋に入れて冷凍してください。1ヶ月ほど保存できます。
まとめ
まいたけは香りが高く、食感がよいことから人気のきのこです。
そしてなんといっても、血糖値を抑えるインスリンの働きをよくしてくれる「MXフラクション」が含まれていること!まいたけにしか含まれていない特有の成分です。
他にも、糖質の吸収を穏やかにしてくれる水溶性食物繊維「β-グルカン」が豊富。
糖質をエネルギーに変えるために不可欠なビタミンB1や、糖質・脂質・たんぱく質を代謝する際に酵素の働きを助けるナイアシンをはじめ、マグネシウムや亜鉛などのミネラルも含んでいます。
栄養豊富なまいたけですが、食べ方に注意が必要です。「MXフラクション」「β-グルカン」などは水に溶けやすい性質を持っています。そのため、汁の出ない炒め物や天ぷらなどがおすすめ。またはお汁ごと飲めるまいたけ入りお味噌汁などもいいですね。
血糖値を下げる食べ物として積極的に食生活にとり入れたい食品です。
【関連記事】血糖値を下げる食べ物一覧