糖尿病教育入院とは?必要?費用は?

病院

糖尿病と診断されると医師から教育入院を勧められることがあります。

糖尿病は他の病気とは違い、病院で薬をもらって安静に寝ていれば治る病気ではありません。また現在の医療では、糖尿病自体を完全に治す治療法もありません。

糖尿病の治療の目的は、

  • 病気を進行させないこと。
  • 合併症を予防すること。

です。

そのために、食事療法と運動療法、必要に応じた薬物療法が重要です。

教育入院では、糖尿病の基礎知識を1週間~2週間入院して学びます。

目次

スケジュール

勉強 通常の安静にしている入院とは異なり、治療や検査以外に、朝から夜までスケジュールが詰まっています。

スケジュールの内容は病院によって多少異なりますが、基本的に、

  • 糖尿病教室(セミナー・講習・教室などのプログラム)
    糖尿病についての知識を学ぶ。
  • 栄養指導
    食事の仕方を覚える。
  • 運動教室
    どのくらいどんな運動をすればいいのか実践的に学ぶ。
  • 薬の指導
    投与される薬について学ぶ。インスリン療法を始める人はその指導が行われます。
  • フットケア教室
    足の異常のチェックの仕方やケアの方法を学ぶ。

などがあります。

それぞれ医師、看護師、栄養士、健康運動指導士、薬剤師が指導にあたります。

必要?

はてな?

わざわざ入院しなくても通院でできるのでは?と思われる人も多いと思います。実際、仕事や学校などを休むとなると大変です。

しかし、糖尿病は一生付き合っていかなければならない病気であり、きちんと血糖コントロールができれば普通に生活していける病気です。

とにかく最初が肝心!

教育入院によって、糖尿病についての正しい知識や健康管理法を集中して学べ、必要な検査も効率的に行えます。

合併症へ進行させないよう、また悪化させないようにしなければいけません。

設備のない病院などでは、教育入院を経ずに治療生活を開始することもありますが、できるだけ参加しましょう。

通っている医療機関に教育入院がない場合は、連携している施設の紹介を受けられることがあるので相談してみてください。

費用・日数は?

入院費用は、糖尿病入院の場合保険が適応され、自己負担は約10~15万円(退院処方は除く)というところが多いようです。

標準の入院日数は2週間ですが、同じ月(月初から末日まで)の間に自己負担額が高額療養費の自己負担限度額を超えた場合は、払い戻しが受けられます

糖尿病の治療は長期にわたるため、治療にかかる費用の問題は重要です。医療費は治療の内容や薬などによって変わりますが、病状が進行するほど医療費は高くなります。そこで、進行レベルごとの治療費の例や高額療養費、様々な助成制度など、糖尿病治療にかかるお金について紹介したいと思います。

入院日数について、「そこまで長く入院できない」という人のために、1週間や週末のみというプログラムを実施しているところもあります。

まとめ

「教育入院」は、糖尿病の基礎知識を学び、自己管理できるようになるためのものです。

治療方法を正しく理解し、同時に、糖尿病や合併症などのより詳しい検査も実施されるので、治療をスタートするにあたっていっそう正確なデータも得ることができます。

家庭の事情や仕事、学校が忙しくて入院できないという人もいるかもしれませんが、できるだけ参加するようにしましょう。