その「かゆみ」、糖尿病の初期症状かも?

かゆい

糖尿病の自覚症状といえば、

・やたらと喉が渇く
・多尿
・視力の低下
・手足のしびれ

などがよくいわれます。

しかし、糖尿病の症状に皮膚の「かゆみ」もあるということをご存じでしょうか。

肌のかゆみというと、じんましんやアトピー、虫刺され、化粧かぶれなどが思い浮かびますが、実は、糖尿病の症状の一つにも【かゆみ】があります。

皮膚のかゆみやかさつきは、糖尿病の症状の中でも比較的初期症状としてあらわれます。皮膚科を受診して、糖尿病が見つかった人もいるそうです。

・肌が乾燥する、かさつく
・肌がかゆい
といったその症状、もしかしたら糖尿病のサインかもしれません。

目次

かゆみの主な理由

脱水症状による乾燥

高血糖が続くと、身体は多くの水分を尿として排泄します。

多くの水分が排泄されると身体は脱水状態に。皮膚は乾燥し、かゆみを起こします。

糖尿病神経障害

糖尿病神経障害は、自律神経に影響を及ぼします。

自律神経障害があると、発汗の調節がうまくできず、汗をかきすぎて皮膚を刺激したり、逆にまったく汗が出ないことで皮膚が乾燥してかゆみが起きたりすることがあります。

細菌感染・真菌(カビ)感染

糖尿病の人は、免疫力が低下し、例えば、ブドウ球菌などの細菌や水虫などの真菌に感染しやすくなります。

感染すると、かゆみや痛みが起こります。

対策

保湿クリーム&かゆみ止め糖尿病の方は、かゆみを重症化させやすいので注意が必要です。

かゆいのを我慢できず皮膚をかきむしってしまうと、傷ができ、場合によってはそこから感染し、壊疽してしまう恐れもあります。

主な対策

  • 保湿クリームやかゆみ止めを塗り、触らないようにする。
  • 汗をかいたらこまめにやさしくふき取る。
  • 毎日入浴し、皮膚を清潔に保つ。
    ポイントは、ぬるめのお湯にすること。そして、低刺激の石けんなどを使い、肌を強くこすらず、清潔な柔らかいタオルで拭くことが大切です。
  • 肌をさらさない。
    紫外線の刺激にも弱くなり、紫外線が皮膚への刺激となってかゆみを生じさせます。肌をさらさない服を着るなどの対策をしましょう。

皮膚の乾燥や刺激に注意!

特に糖尿病が原因となっているかゆみの場合は、「血糖コントロール」が重要です。

普段以上に注意して血糖コントロールを行いましょう。

そして、我慢して悪化させてしまうことのないよう早めに受診することが大切です。

まとめ

肌がかゆいという症状は、日常的によくあることで、「かゆみ=糖尿病」というわけではありません。

しかし実際、かゆみで病院に行ったところ「糖尿病だった」という人も多くいます。

糖尿病は怖い病気です。血糖値が高い状態が続くと、毛細血管を傷つけ、全身の細胞の働きが低下し、様々な合併症を招き、命にも大きく関わってきます。

そのため、病気がわかれば少しでも早く対策を立て、進行を食い止めることが重要です。

かゆみとともに、のどがよく乾く、トイレが近くなった、倦怠感、目がかすむなどの症状がある人は、すみやかに医療機関を受診しましょう。