α-グルコシダーゼ阻害薬の特徴&副作用は?

α-グルコシダーゼ阻害薬

1993年に発売されたα-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI薬)。

1日3回、食事の直前に飲む薬です。

目次

働き

「α-グルコシダーゼ」とは、腸の中で炭水化物をブドウ糖に分解する際に働く酵素です。

食品に含まれる糖質の多くは、糖の分子がいくつも結合しています。それが唾液や膵液に含まれるアミラーゼという酵素で分解され、麦芽糖、ショ糖、乳糖などといったニ糖類になります。ニ糖類はさらに、小腸の粘膜にあるα-グルコシダーゼというニ糖類分解酵素によって、ブドウ糖、果糖、ガラクトースといった単糖に分解されて吸収されます。

この薬は、α-グルコシダーゼの働きを抑えることによって、腸管からブドウ糖が吸収されるのを遅らせます。

※インスリン分泌の促進や、インスリン感受性の改善とはかかわりません。

主な薬

  • アカルボース[製品名:グルコバイ]
    作用時間:2~3時間
  • ボグリボース[製品名:ベイスン]
    作用時間:2~3時間
  • ミグリトール[製品名:セイブル]
    作用時間:1~3時間

食前に飲むことでブドウ糖の吸収を遅らせ、食後高血糖を防ぎます。

どんな人に用いられる?

食事前の血糖値(空腹時血糖値)はあまり高くないが、食後の血糖値が高くなってしまう人。

副作用は?

消化器系の症状が出やすい

この薬には、腸管で糖の吸収を抑え、ガスを発生させる作用があるため、

  • 腹部膨張感
  • おならが出やすい
  • 下痢

などの症状が出やすいなどの消化器系の症状が出やすいといった副作用があります。

低血糖

この薬だけで低血糖を起こすことはまずありませんが、他の薬と一緒に飲んで起こることがあります。

この薬は、糖質の分解を阻害してブドウ糖の吸収を抑えるものなので、アメやジュースなどの砂糖(ショ糖)をとっても血糖値がなかなか上がりません。

この薬を飲んで低血糖を起こした際は、ブドウ糖をとりましょう。

もしものために普段からブドウ糖を持ち歩くようにしていると安心です。

境界型の人にも有効

α-グルコシダーゼ阻害薬は、糖尿病予備群である境界型に対しても、糖尿病になってしまうのを抑えたり、正常型へと戻したりする作用があることが研究でわかり、2009年からボグリボースは境界型の人にも使われるようになりました。

境界型で、食事療法や運動療法がきちんとできない患者さんのサポート的な役割りとして使われます。

まとめ

α-グルコシダーゼ阻害薬は、腸管からのブドウ糖の消化・吸収を遅らせる作用があるため、食後高血糖が強く現われるタイプの人の治療に有効です。