ストレスが糖尿病の発症の原因になるって知っていますか?
生活面で特に問題となるところがないにもかかわらず、連日のように残業が続いたり、職場の人間関係が複雑であったり、ストレスが引き金となって糖尿病を発症するというケースが少なからずあるのだそうです。
また、ストレスがきっかけとなり血糖コントロールが大きく乱れることもあります。
父の場合も、ストレスが要因のひとつになっていたと思います。当時、仕事がかなり忙しく、もちろん残業続き。そうすると、食事も乱れますし、睡眠不足、タバコの量も増え・・・、と体に悪いことがどんどん積み重なっていました。
ストレスは、様々な病気を引き起こす原因の一つといわれていますが、糖尿病もそれにあたります。
糖尿病の発症、悪化の原因となる、ストレスについて、なぜストレスから糖尿病が発症、血糖コントロールを乱すのか、対策法についてなど詳しく見ていきたいと思います。
目次
ストレスとは?
ストレスは、仕事や家庭などの人間関係・トラブル、入社、転勤、転職、介護、冠婚葬祭、健康問題などが原因となり、精神的緊張を強いることによって生じます。
しかしその反応は、人それぞれ。
その人の生活や行動特性などによって大きく異なりますし、同じ人であっても、その時の心身の状態によって反応は違ってきます。
ストレスがどれだけたまっているか目で見えるものではないだけに、根深い問題です。
ストレスによる糖尿病発症のしくみとは?
ストレスは血糖値を上げる方向に作用します。
ストレスを受けると人間の体は防御するために、副腎髄質からアドレナリンやノンアドレナリン、副腎皮質からコルチゾールと呼ばれるホルモンを分泌します。
これらが肝臓に働きかけ、蓄えられていたグリコーゲンをブドウ糖として血中に放出。
そのため、血糖値が上昇してしまいます。
またアドレナリンなどのホルモンは、インスリンの働きを弱めるといわれています。
こうしてストレスが糖尿病の発症の原因になります。
さらに発症の原因になるだけでなく、ストレスが継続してる限り高血糖の状態が続き、血糖コントロールを乱すため、糖尿病悪化にもつながります。
対策
単にストレスといっても様々な種類があり、避けられるもの、コントロールできるもの、できないものがあります。
工夫次第でストレスを小さくすることができる。例えば、職場でのストレスがある場合は、思い切って転職するのも一案です。原因となるストレッサーから遠ざかる(遠ざける)工夫が、ストレスを抑えることにつながります。
また、気持ちの持ちかたを変えるよう心がけることも役立ちます。
性格自体を変えるのは難しいですが、それでも心がけ次第で、それなりに変えることができます。
-こんな考え方していませんか?-
◆”100”か”0”かで判断してしまう。
100%できなければ無意味と考えてしまう。
◆嫌なことだけ目を向けてしまう。
良いこともあるにもかかわらずそれには目を向けず、悪いことだけを取り上げて考えてしまう。
◆マイナス思考。
何事においても、どんなことでもマイナスに考えて自分を責める。
◆「~すべき」と考える。
自分で勝手にルールを作って追い込んでいく。
◆失敗をことのほか大きく、成功を小さく捉えてしまう。
失敗したこと、嫌なことを大きく、得意なこと、うまくいったことを過小評価してしまう。
◆すべて自分のせいにする。
自分を否定し、失敗したこと、うまくいかないことはすべて自分のせいであると捉え、責める。
リラックスタイムを作ろう!
ストレスをためやすい人は、性格的な要因もありますが、心身のリラックスについて消極的、うまくない人が多いです。
ストレスをためない工夫を積極的に取り入れるようにしましょう。
ストレスをためない工夫
- 質のいい睡眠とメリハリのある生活
- 趣味を持つ。
- のんびりする時間を持つ。
- スポーツを楽しむ。
- 自然と触れ合う。
- ゆっくりと入浴する。
- 家族や友人との楽しい時間を持つ。
- アロマテラピー
まとめ
ストレスは、血糖値を上げる方向に作用し、ストレス状態が続くと、高血糖状態も続き、糖尿病を発症、悪化させてしまいます。
ストレスといっても個人差が大きく、また避けられたり、コントロールできたりするストレスなど種類は様々。
避けられたり、コントロールできるストレスはできるだけ工夫し、ストレスをできるだけ小さくしましょう。
そして、リフレッシュタイムをうまく取り入れ、ストレスをためない工夫も大切です。
ストレスを少なくすることができれば、糖尿病だけでなく、がんや胃潰瘍、感染症、便秘・下痢など、様々な病気の予防にもつながります。