ビグアナイド薬(BG薬)の特徴&副作用は?

ビグアナイド薬(BG薬)

この薬は、食欲を抑える作用があることから、肥満が大きな原因になって2型糖尿病になる人が多い欧米でよく使われています。

あまり重い副作用が起こらないことも使われる理由のひとつ。

基本的に1日2~3回、食後に飲む薬です。

目次

働き

薬肝臓で新しくブドウ糖が作られるのを抑え、筋肉や脂肪組織のインスリン感受性を高めたりすることによって血糖値を下げる薬です。

また、腸管からのブドウ糖の吸収を抑え、血糖値が急激に上がるのを抑える働きもあります。

主な薬

  • メトホルミン塩酸塩[製品名:グリコラン、メトグルコ]
    作用時間:6~14時間
  • ブホルミン塩酸塩[製品名:ジベトス、シベトンS]
    作用時間:6~14時間

最近では、ビグアナイド薬(BG薬)のひとつ、メトホルミン塩酸塩によって、インクレチンの一種であるGLP-1を増やす働きがあることが知られてきました。

それにより、インクレチンを増やすインクレチン関連薬のDPP-4阻害薬とメルホルミン塩酸塩を一緒に飲むと、相乗効果が得られることがわかり、この2つの薬により、より安全に良好な血糖コントロールが行えます。

※GLP-1
ブドウ糖が増えたときにのみ、腸から分泌されるインスリンの分泌を促すホルモン

どんな人に用いられる?

食欲を抑える作用があるので、肥満の人、食べ過ぎてしまう人に適しています。

また、スルフォニル尿素薬(SU薬)で不十分は人、インスリン療法をしている人も併用可能です。

スルフォニル尿素薬(SU薬)は、糖尿病の飲み薬の中でも比較的古くから使われてきたインスリンを分泌させる薬です。そのため様々なデータがあり、安心して使えるというメリットがあります。スルフォニル尿素薬(SU薬)について紹介します。

使用できる場合、できない場合

使用できる場合

  • 2型糖尿病
    (スルフォニル尿素薬(SU薬)の効きが不十分、または副作用などで使用できない時を含む)

使用できない場合

  • 乳酸アシドーシスを起こしたことがある人
  • 1型糖尿病
  • 重症ケトーシス
  • 重症感染症
  • 手術の前後
  • 重篤な外傷
  • 栄養不良
  • 脱水
  • 大量飲酒者
  • 高齢者
  • 肝臓、腎臓、心臓、肺機能障害など
  • 妊娠中または妊娠を希望する人

副作用

吐き気や下痢、倦怠感、筋肉痛などの副作用があります。気分が悪い

ただし、高齢者や、腎臓や肝臓、心臓、肺の悪い人の場合、血液中に乳酸が増えて、けいれん、吐き気に襲われ、昏睡に至ることもある「乳酸アシドーシス」を起こすことがまれにあります。

吐き気や下痢などの消化器症状が出たらすぐに服薬を止め、医師に相談しましょう。

まとめ

ビグアナイド薬(BG薬)は、肝臓から糖の放出を抑制したり、インスリン抵抗性を改善する作用のある薬です。

服薬中に体重が増加しにくいので、肥満を伴う2型糖尿病では第一選択薬とされていますが、肥満でない人にも有効です。