睡眠不足が糖尿病発症の原因!?

睡眠

睡眠不足はそれだけで血糖値を高くします。

華道家の假屋崎省吾さんも睡眠不足が糖尿病発症の一因になったそうです。

不眠症や睡眠時無呼吸症候群に悩む人が多いといわれている現代。糖尿病や高血圧、肥満などの生活習慣病を引き起こし、心臓病(心筋梗塞、狭心症など)や脳卒中(脳梗塞、脳出血など)のリスクを高めてしまいます。

取り返しのつかない病を引き起こしかねない睡眠不足、睡眠負債について詳しく見ていきたいと思います。

目次

華道家・假屋崎省吾さんも睡眠が原因で?

花『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(金スマ)で「睡眠負債」を取り上げた際(2017.9.5OA)にその話がありました。

国際的にも高い評価をもち、国内外で精力的に活動をされている華道家・假屋崎さんは、大きなイベントや教室など多忙な日々を送っていました。平均睡眠時間は4時間。週1~2日は徹夜という日が1年以上続いたそうです。

糖尿病は発症するまでほとんど症状がありません。

假屋崎さんも睡眠不足だと思っていたら、糖尿病を発症。取り返しのつかないことになってしまいました。

もちろん、睡眠不足だけが原因ではなかっと思いますが、睡眠不足も大きな要因になったことは間違いありません。

「睡眠不足」と「睡眠負債」の違いとは?

睡眠、眠っている女性

睡眠不足は、1~2日ほどしっかり熟睡すれば解消できるものです。

一方、睡眠負債は、慢性的な寝不足が蓄積されたもの。休日に寝たぐらいでは解消できるものではありません。

チェックしてみよう!

睡眠負債になっていないかチェックして見ましょう。

-チェック-
 休日にしっかりとカーテンを閉め、時計が見れないようにし(アラームも消しておきましょう)、時間を気にすることなく好きなだけ寝てみてください。
下矢印

睡眠時間が普段よりも2時間以上差があるときは睡眠負債の状態です。

さらにその差が大きいほど危険な状態です。

睡眠負債があると危険な病気とは?

睡眠不足、負債があると、様々な病気を引き起こす危険が高まります。

その中でも特に危険な病気が、「がん」「認知症」「糖尿病」です。

がん

がんの発症は、様々な要因が積み重なって起こりますが、睡眠不足もその一つです。

睡眠不足になると、免疫力が低下します。

免疫力が低下すると、がん発症のリスクが高まります。

認知症

認知症最新の研究で、睡眠時間が7時間未満は認知症のリスクが約1.7倍上昇することがわかりました。

寝不足が続くと、アルツハイマー型認知症の原因物質のひとつ、アミロイドβが脳の中にたまってきてしまいます。

本来であれば、睡眠中に、脳内で大量に放出される脳脊髄液によってアミロイドβを洗い流す掃除が行われます。しかし、寝不足が続くと脳内の掃除ができず、認知症の原因物質が増えてしまい、認知症発症につながってしまいます。

糖尿病

血糖値、糖尿病睡眠不足になると、インシュリンの作用を妨げる物質がたくさん出てきてしまいます。

そうすると、時間とともに最初戦っていたインシュリンもだんだんと出なくなってしまい、高血糖状態が続くことに。

そして、糖尿病発症につながってしまいます。

睡眠の重要性とは?

夜眠り始めの90分に「成長ホルモン」が分泌されます。

別名「若返りホルモン」とも呼ばれています。

成長ホルモンの働き

  • 筋肉や骨の強化
  • 体のメンテナンス(疲労回復)
  • 免疫力アップ
  • コラーゲンの生成(老化予防)
  • 代謝促進(脂肪分解など)
  • 集中力ややる気の増加

睡眠の質は、眠り始めの90分にかかっています。

睡眠負債を解消するには?

「羊が一匹、羊が二匹・・・」休みの日に、ゆっくり、ぐっすり寝るから大丈夫という方もいらっしゃると思います。

しかしこれは、ダメ

生活リズムが崩れ、睡眠の質を落としてしまいます。

睡眠負債は、簡単になくす方法がありません。

まずは、毎日の睡眠時間を確保することが重要です。

そして、休日は普段より1時間早く寝るようにしましょう。これだと、生活リズムを大きく崩すことなく”+(プラス)1時間”の睡眠を確保することができます。

一口メモ:休みの日に寝だめをするはダメ! 平日は、仕事や学校などで十分な睡眠時間が確保できないから、その分、休みの日には寝だめをするという方、多いと思います。

しかしこれはダメ!ダメ!

逆に、生活リズムが崩れ、睡眠の質が落ちてしまいます。

また、休日だからといってだらだら過ごすのもダメ!ダメ!

質が良い睡眠を得るためには、体が起きる時と寝る時のメリハリをつけることが大切です。

寝る前・就寝中にやってはいけないこととは?

快適な睡眠を得るために、特に注意したいポイントを紹介します。

寝る前にスマホを見る。

寝る前にスマホを見ているブルーライトによって、睡眠をつかさどる物質・メラトニンの分泌が抑制されてしまい、質のいい眠りを妨げてしまう原因になってしまいます。

寝る前に明るいところにいる。

照明脳が活発に動いたままなのでスムーズに睡眠に入れません。

寝酒をする。

アルコール厳禁寝入りはいいが、睡眠が浅くなり、目が覚めやすくなるので逆効果です。疲れも取れません。

また、利尿作用によって夜中にトイレに何度も行くようなことも。脱水症状の心配も出てきます。

お酒を飲む場合は、寝る4時間前に飲み終えましょう。

寝られないのにベッドに入ったままでいる。

眠れない眠れないのに無理にベッドに入っていると、ベッドを眠れない場所と体が覚えてしまいます。

夜中目覚めた時、時計を見る。

眠れない夜中目覚めた時に時計を見てしまうと、その時刻がインプットされ、同じ時間になると起きるようになってしまいます。

眠るにあたって、環境を整えることも快眠のポイントです。

快眠のためのポイント

成長ホルモンは、眠り始めの90分以外はほとんど分泌されないといわれています。

いかにしっかり分泌されるかが、健康、美容、若さを保つ大きな分岐点です。

朝起きたら、朝日を浴びる。

睡眠時間を整えるポイントは朝!

朝、窓際1mほどのところで15秒ほど朝日を浴びましょう。

太陽の光に当たることで、睡眠をつかさどるホルモンの分泌がストップ!そして、16時間後に眠くなります。

朝起きたら、手を冷やす。

手を洗う脳の活動スイッチを入れるのによい方法です。

体をしっかり起こします。

夕方、散歩などの軽い運動をする。

運動、ウォーキング眠りにつく2時間前までの軽い運動は、寝つきをよくします。

ただし、激しい運動はダメ。体が活動的になり、深い眠りができなくなってしまいます。

お風呂は、寝ル約90分前に入る。

お風呂入浴後の体温低下時が、眠りのスイッチが入りやすいときです。

寝る90分ほど前に入ると、ちょうど体温がいい感じに下がり、質のいい睡眠が得られやすくなります。

照明は就寝1時間前から落とす。

照明眠りを促すメラトニンは、目に入る光の量が減ると分泌量が増えます。

照明がついた明るい部屋は昼間と同じ状態です。

寝る1時間くらい前から寝室の照明を暗めにしてくつろぎましょう。

寝る前に飲むなら、ハーブティーやホットミルク。

ハーブティー寝る前に飲むなら、ハーブティー(眠気を誘うのはカモミールなど)やホットミルクがおすすめです。

コーヒーや緑茶などにはカフェインが含まれており、寝る前に飲むのはおすすめできません。

カフェインの覚醒効果は約7時間といわれており、寝る前だけでなく、夕方以降、カフェインが入った飲み物を飲むと、入眠が遅くなって、睡眠時間が短くなるというデータもあります。

まとめ

睡眠不足はそれだけで血糖値を高くします。

健康な人でも睡眠不足になると、インスリンの分泌は睡眠不足でない人と変わらないのに、朝食後の血糖値が高くなることがわかっています。

仕事や学業、子育て、介護など、思うように睡眠時間を確保できないという方も多いと思いますが、やはり睡眠は重要です。

生活習慣を見直し、質のいい睡眠をしっかりとれるように心がけましょう。