コンビニやスーパーなどで、お弁当を買われることはありますか?
その際、成分表示は見ますか?
私は父の病気発覚以降、成分表示や原材料欄はよくチェックするようになりました。
しかしその表示が・・・
800kcalと表示されているお弁当、実は1000kcalかもしれないって知っていましたか?
私は2018年5月3日に放送された『林先生が驚く初耳学!』で初めて知りました。
個人的にかなりショックな情報でした。
なぜそのようなことが起こるのか詳しく見ていきましょう。
目次
そもそもカロリーはどうやって算出されるの?
カロリー表示の数値は、2つのパターンがあります。
1.実際の商品を測定
実際の商品自体を検査・測定し、表示しているパターン。
2.文科省が作成した『日本食品標準成分表』をもとに計算
文科省が発行している『日本食品標準成分表』をもとに計算し、表示しているパターン。
『日本食品標準成分表』には原材料ごとのカロリーが書かれてあり、その数値を使用したg(グラム)で×(掛け)、それぞれを+(足した)ものがカロリー表示になります。
しかし、『日本食品標準成分表』に書かれてあるのはあくまでサンプル。実際は、産地や季節、部位によって含有成分は異なりますし、調理法によっても変わります。
そこで登場するのが健康増進法に基づいて定められた「栄養表示基準」です。
栄養表示基準とは?
栄養表示基準では、規定された分析方法によって得られた値を基準として誤差の許容範囲を規定しています。
栄養成分または熱量 | 誤差の許容範囲 |
熱量(エネルギー)、たんぱく質、脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、炭水化物、糖質、糖類、食物繊維、ナトリウム | -20%~+20% |
亜鉛、カリウム、鉄、銅、マグネシウム、ヨウ素、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE | -20%~+50% |
ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、葉酸 | -20%~+80% |
例えば熱量(エネルギー)については、栄養表示基準によってその誤差が±20%まで認められています。
つまり、法律で±20%の誤差が認められているということは、ほんとは1000kcalであっても、-20%までは認められているため200kcalを引いた800kcalとしてもOKであるということです。
もちろん多少の誤差が生じることはわかりますが、こうしてみると大きいですね。
またこの誤差を悪用し、過小または過大に書いてある商品があってもおかしくないんですよね。法で認められている範囲内であれば。
消費者としては書かれている数字を信じていますから、それが日々少しずつ積み重なっていくと・・・、怖い。
計算してダイエットしているつもりがダイエットになっていないことも。
まだ健康のためにならいいですが、病気が関係している方にはこの誤差は小さいこととはいえないんじゃないかと思ってしまいます。
これはカロリーだけでなく、他の栄養成分も法律によって誤差の許容範囲が決められています。
家庭料理と違い、コンビニやスーパーで売られているお弁当などは、成分表示が書かれてあるので、その数字を信じてきました。しかし法律でこのようなことが定められていたとは。
きちんと実際の商品を測定してあるものもあり、混在状態なのでよりわかりにくいですが、「法律によって誤差の許容範囲が決められている」ことを知っておくことは重要なことだなと思いました。
カロリーゼロ、オフの違いは?
ちなみに、カロリーオフ、ゼロの違いはご存知でしょうか?
知らない方はびっくりされると思うのですが、例えば「カロリーゼロ(ノンカロリー)」と書かれてある商品も全くカロリーがないわけではありません。
- カロリーゼロ(ノンカロリー):100g当たり5kcal未満
- カロリーオフ:100g当たり40kcal未満
「カロリーゼロ(ノンカロリー)」は、100g当たり5kcal未満であれば”0(ゼロ)”と表示することができます。
”0(ゼロ)”と表示されていても決して”ゼロ”ではないんです。
「カロリーゼロ(ノンカロリー)」や「カロリーオフ」の安心感から気にせず食べてしまい、結果的に、結構カロリーを摂ってしまっていたということ、多いです。気をつけましょう。
まとめ
食材は同じものであっても一つ一つ違うので、多少の誤差が生じるのは当然です。
大切なのは、その誤差の許容範囲が法律で定められているということ。
コンビニやスーパーなどで売られているお弁当やお惣菜、お店で出される商品、テイクアウト商品などに書かれてある表示は、
- 実際の商品を測定したもの
- 文科省が作成した『日本食品標準成分表』をもとに計算したもの
の2パターンがあります。
消費者にはどちらで算出したものかわかりません。
そのため、最終的には自分の舌が重要!
味の濃さなど、自分の舌で感じて調整することも大事です。