糖尿病改善、高めの血糖値が気になる方に、食事対策とともに運動も欠かせません。
運動といってもこれまで運動する習慣がなかった人やどのように運動をしたら良いか迷っている人におすすめするなら【ウォーキング】。
いつでもどこでも、一人でもできるからです。
ただ散歩とは違い、体調に合わせながら、しっかり歩くことが重要。
また歩くだけとはいえ、間違った歩き方では足や膝などを痛めてしまうことも考えられます。
正しい歩き方を身につけることが大切です。
そこで正しいウォーキング方法を紹介したいと思います。
目次
運動のすすめ
糖尿病の悪循環を打ち切り、糖代謝の活発な体を作るには運動は欠かせません。
運動療法による大きな効果の一つが、インスリンの感受性の向上にあります。
その効果を最大限に求めるなら、「有酸素運動 + 筋トレ + ストレッチング」を組み合わせて取り入れるのが一番です。
しかし、これまで運動する習慣がなかった人やどのように運動をしたら良いか迷っている人にはウォーキングをおすすめします。
- 全身の筋肉を使うこと。
- 特別な用具が必要ないこと。
- 強度が強すぎず、長時間続けられること。
- 体力、体調に合わせて調整できること。
ただし、散歩ではないので歩き方にポイントがあります。
正しい姿勢で、話しながら歩いても苦しくない程度の早歩きをするのが、ウォーキングの基本。1分間で、80~100mぐらいのスピードが目安です。
だらだらとただ歩くだけでは意味がないので注意しましょう。
また歩くスピードとともに重要なのが、歩く時の姿勢です。
歩き方チェック
※ひとりで歩き方をチェックする場合は、テーブルにビデオカメラなどを置いて撮りましょう。頭の先からつま先まで全身が映るように高さを調整し、歩いている姿を真横から撮るとわかりやすいです。
□ 膝が曲がったまま歩いている。
□ 腕を大きく振っている。
□ 歩いている時に、頭や上半身が上下左右に揺れる。
□ 背中が丸くなっている。
□ かかとから着地していない。
□ 太ももと上半身が直角に近い状態で歩いている。
↓
一つでも当てはまったら、正しい「歩行」はできていません。
正しい歩行姿勢とは
正しい立ち姿勢を保ちながら歩きましょう。
正しい歩行姿勢
腰を反らし過ぎないように背筋を伸ばす。 - あごを引く。
- 目線が下がると前かがみになるので、遠くを見る。
- 手は自然に前後に振る。
- 腹筋を意識する。
- 上体は左右に動かさない。
足の運び方
- 着地
かかとから着地し、体重をかけ、重心が着地した脚へ移る。 - 重心を移動させる。
小指の付け根、親指の付け根の順でしっかり地面を踏み、体重を移動させる。 - 蹴る。
親指の先でしっかり地面を蹴る。
※親指の付け根で蹴らないようにしましょう。
正しい姿勢で歩けていない方は?
正しく歩くためのトレーニングでおすすめなのが「後ろ歩き」です。
後ろ向きに歩くと、まっすぐにしか進むことができず、本能的な歩き方しかできません。
後ろ向きに歩くことで、本来の歩き方と筋肉の使い方を体に思い出させることができ、前向きに歩いた時にも、正しい歩き方ができるようになります。
後ろ歩きトレーニング
テーブルなどの体を支えられるものにつかまり、足の親指の先から1歩分脚を下げます。
このとき、体はまっすぐ前を向き、歩幅は小さめでかまいません。- 足の親指の付け根から小指の付け根の順に体重を移動させましょう。
- かかとに体重を移動させ、前足のつま先が自然に上がる。
お尻が突き出ないように注意しましょう。
上記の足の運び、姿勢に気をつけ、1日に1分間毎日続けましょう。
効果的に行うためのウォーキング時のポイント
より効果的に行うためのポイントを紹介します。
Point
- ウォーキングの前には、必ずストレッチをして筋肉をほぐす。
- スピードは、話しながら歩いても苦しくない程度の早歩き。
- 使っている筋肉を意識しながら歩くとより効果的。
- 適時、水分補給をする。
- 1日30分が目安。
1度に30分でも、10分を3回でもかまいません。 - 雨の日など、歩けない時は「その場歩き」。
膝をできるだけ高く上げ、腕を大きく振る。少し汗をかくくらいを目安に5分ほど行いましょう。
まとめ
脂肪を燃やすのに有効な有酸素運動であるウォーキング。糖代謝を促すGLUT4や善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やす効果もあります。
時間がないときは、通勤・通学、お買い物のちょっとした間にもできるのも魅力です。
その日の体調に合わせて歩く速さを調節することも簡単!
正しい歩き方を身につけ、積極的に歩くようにしましょう。