一生付き合っていく病気だから大切!病院の探し方

糖尿病は一生付き合っていく病気です。

糖尿病と診断されたら、定期的に医療機関で血糖コントロールの状態を診てもらい、必要に応じて、治療や薬、指導を変えてもらいます。そのため、主治医とも長い付き合いになります。

治療には、信頼関係が築ける先生との出会いが大切です。

目次

探すのポイント

糖尿病と診断されると、その事実を認めたくないあまりに、無視したり、なかなか行動に移せない人もいます。

しかし、糖尿病は治療の開始が早ければ早いほど、コントロールの容易な病気です。すぐに治療のための行動を起こしましょう。

糖尿病の的確な治療には、専門医による診察・診断、指導、アドバイスが欠かせません。

かかりつけ医や通いやすい内科医院を受診する人も多いですが、普段から糖尿病の患者さんを診療することに慣れているところを探しましょう。食事や運動療法の指導をきちんと行っているのか確かめることが大切です。

探すポイントは、糖尿病専門と掲げている病院か、糖尿病専門外来のある病院。

迷った時は、日本糖尿病学会に属する医療機関かどうかを目安にするといいでしょう。そのようなところでは、専門医を中心にチームを組んで治療に当たってくれます。

糖尿病治療のスペシャリスト

◆糖尿病専門医

糖尿病の診療に多く携わり、日本糖尿病学会の厳しい選定条件をクリアした医師。内科の幅広く総合的な知識と、糖尿病の深い専門的な知識を併せ持つ専門家です。

◆糖尿病療養指導士

CDEJ(Certified Diabetes Educator Japan)とも呼ばれ、治療で重要となる自己管理を患者さんに指導する医療スタッフ。

「糖尿病に関する知識を有し、患者の社会的・心理的背景を理解し、熟練した療養指導を行うことができる」能力を持つ人に与えられる資格で、平成13年から日本糖尿病療養指導士認定機構により、認定試験が行われています。

糖尿病の患者さんの立場に立った指導やアドバイスができるので、患者さんによって頼りになる存在です。

医療機関の選び方のポイント

健康診断などで糖尿病の疑いがあるといわれると、大きな病院で確定診断をしてもらうことになります。

そこでそのまま治療を受けるというケースもあると思います。

しかし、糖尿病は一生付き合っていく病気のため、先生とも長い付き合いになります。長く通え、安心して診てもらえるところを探すことが大切です。

糖尿病の治療は、医師だけでなく、看護師や栄養士、健康運動指導士、臨床検査技師、薬剤師など、チーム医療でサポートが行われます。また、糖尿病の治療をしてもらう医師だけでなく、眼科や歯科、皮膚科など多くの科との連携を持つこともあります。

大きな病院では、必要に応じて病院内の別の科を紹介してもらえるなど安心感がありますが、最近は町のクリニックでも近隣の眼科や歯科などと連携していることろが多く、入院などしなければならないときは大きな病院とも連携しているので安心です。

病院・クリニック(診療所)のメリット・デメリット

病院

[メリット]
・設備が整っている。
・専門医療が受けられる。
・合併症が起きても、病院内の他科で診てもらえる。
・教育入院ができる。

[デメリット]
・予約を取らないと診療が受けられず、変更が容易ではない。変更すると次の予約まで時間があいてしまうこともある。
・診療時間が短い。
・土日はやっていない。
・通院が遠い場合がある。

クリニック(診療所)

[メリット]
・診療に時間をかけてくれる。
・風邪などの万一の場合も対応が早く、健康相談などもしやすい。
・自宅から近いところを探せる。
・病院に比べ、予約の変更が容易である。
・土日診療をしているところもある。

[デメリット]
・入院治療ができない。
・教育入院などが必要な場合は、他の医療機関に行くことになる。
・合併症の治療には、他のクリニックや病院に行かなければならない。

大きな病院も町のクリニックどちらも長所と短所があります。

大きな病院では総合的に診てもらえるという安心がありますが、日時の変更が容易でないのがしんどいです。

例えば急な出張が入ってしまうと、日時を変更しないといけなくなりますが、次の予約がずいぶん先になってしまいます。何度も変更すると、「必ずこれる日を予約してください。」って言われてしまうと思うのですが、予約した時点では行ける日でも、その後急な仕事等で行けなくなってしまうんですよね。「また電話するのは・・・」と気後れして、結局病院に行かなくなってしまうことがよくあります。

これは大きな病院に限らず、クリニック(診療所)でも同じで、基本的に予約の日を度々変えるのは嫌がられます。

ただ、クリニック(診療所)の方が自分の状況を話しておくことで、相談や対処してもらいやすいと思います。嫌な顔をされるところもあると思いますが、しっかり対応してくれるところもあると思います。長いお付き合いになる病院選びなので、ここは妥協しないで見つけることが大切です。

糖尿病治療で一番の問題は、通い続けられないことです。

定期的に通い続けていれば、病状の変化にすぐに対応ができますが、どうしてもいろいろな事情で通えず止めてしまい、気づいたときには重い症状になっていたというケースがとても多いです。

大切なのは、信頼し、通い続けることができるかどうかです。

診療内容もポイント

日本の糖尿病治療の基本はカロリー制限食です。

しかし近年少しずつ変化の兆しがあり、糖質制限食を取り入れる病院も増えてきました。

治療を受ける病院がどのような考えで治療をされるのかもチェックしておきたいポイントです。

通いやすさも重要

信頼できる専門医に診てもらうことは重要です。

しかし、通いやすさもポイントの一つ。

通院のための交通機関や診療日時、診療の待ち時間など、定期的に通うことがおっくうにならないかなどもしっかりチェックしましょう。

まとめ

糖尿病の治療を確実に行うには、本人の日々の努力とともに、専門の医師による診療・診断、指導、アドバイスが欠かせません。

病院選びのポイントは、

・普段か糖尿病の患者さんを診ている。

・食事や運動、薬物療法について、丁寧に教えてくれる。

・定期的に通院することができる。

です。

医師を中心とした医療チームと信頼関係を築き、しっかりと治療を続けていきましょう。