合併症

糖尿病は何が怖いか、何のために治療を行うのかというと、合併症を防ぐためです。

良好な血糖コントロールができれば、健康な人と同様の生活を送ることができます。

しかし血糖コントロールが不十分であると、様々な病気を招き、生活の質(QOL)が低下し、生命の危険も伴います。

ここでは、合併症にはどのようなものがあるか、なぜ合併症が起こるのか、それぞれの病気の予防法など紹介していきたいと思います。

三大合併症

糖尿病を放置すると多くの合併症が起こります。

その中でもよく見られるのが3つの症状を「三大合併症」と呼んでいます。

様々な合併症

三大合併症以外にも、身体のあちらこちらで症状が起こります。

また、糖尿病を発症すると招きやすい病気があり、そのことにより症状や合併症を重篤化してしまします。

そのような病気について紹介します。

  • 沈黙の病気、だから怖い!糖尿病による合併症とは?
    糖尿病と診断されるとショックです。しかしもっと怖いのは合併症です。糖尿病の治療とは、この合併症を発症させない、進行させないために行われます。まず、進行するとどんな合併症が起こるのか、怖い!糖尿病の重大な合併症をみてみましょう。
  • 動脈硬化
    動脈硬化とは、動脈の血管壁が弾力性を失い、破れやすく、また詰まりやすくなった状態のこと。糖尿病のごくごく初期の段階でも発生率が高いため、日ごろからの予防が大切です。
  • 感染症
    健康な人でも感染症対策は大切です。しかし、糖尿病の人はよりいっそう重要です。高血糖という状態では、細菌やウイルスと戦う白血球の機能が低下し、細菌やウイルスの増殖を抑えられません。そのため、感染症にかかりやすく、また悪化もしやすくなります。
  • 心筋梗塞、狭心症
    糖尿病の方が心筋梗塞を起こす危険度は、健康な人の3倍以上といわれています。糖尿病の怖い合併症の一つ、命に関わる大変危険な病気、冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症など)について、予防・対策、治療法など詳しく紹介します。
  • 脳梗塞、脳出血
    糖尿病は動脈硬化を進行させます。脳の血管が動脈硬化を起こし、詰まったり、出血したりすると脳卒中(脳梗塞、脳出血など)を発症。糖尿病が基礎にあると、発症率は3~4倍にもなります。命にもかかわり、助かったとしても重い障害が残ることが多い脳卒中について詳しく紹介します。
  • 認知症
    糖尿病で血糖コントロールが悪いと認知機能が低下しやすくなり、認知症を発症したり、進行させやすくなります。アルツハイマー型認知症や血管性認知症のリスクは、健康な人の2~4倍。糖尿病と認知症は互いに影響しあい、悪影響を及ぼします。そこで予防法や早期発見のポイントなどを紹介します。
  • 白内障
    白内障は、目の水晶体が白く濁って視力低下を招く病気です。お年寄りの病気と思われがちですが、糖尿病の患者さんの場合、若くても白内障を発症するリスクがあり、発症すると進行が早いという特徴があります。危険な合併症の一つ、糖尿病白内障について詳しく紹介します。
  • 歯周病
    糖尿病の人は、歯周病が起こりやすく、重症化しやすいことが特徴です。糖尿病と歯周病は互いに悪循環をもたらすといわれ、逆に歯周病を治療すると血糖コントロールがよくなることも報告されています。歯周病の予防、改善・治療がとても重要です。
  • がん
    日本人の糖尿病の方は健康な人に比べ、1.2倍と高い確率でがんになることがわかりました。中でも、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍、大腸がんは1.40倍。糖尿病があるとなぜがんになりやすいのか、また注意ポイントなどを紹介します。
  • 骨粗鬆症
    これまで糖尿病は、骨密度には影響が少ないと考えられ、糖尿病と骨粗鬆症の関連は注目されてきませんでした。しかし近年の研究で、糖尿病の人は”骨密度が高くても骨折しやすい”、骨粗鬆症、骨折のリスクが高いことがわかってきました。なぜリスクが高まるのか、対策法など詳しく紹介します。
  • サルコペニア
    年齢とともに筋肉量は減り、筋肉は低下します。しかし糖尿病があるとその進行は速く、転倒、骨折の危険性が高まり、高齢者では要介護、寝たきりとなるリスクが高まります。糖尿病との関連とともに、サルコペニアの予防・改善対策を紹介します。
  • 高血圧
    糖尿病は高血圧を併発しやすく、併発するとどちらも重症化しやすいです。さらに怖いのが、「動脈硬化の進行を早めてしまうこと」「合併症を加速的に進行してしまうこと」。命の危険につながる病気のリスクを高めてしまう高血圧について、なぜなりやすいのか、予防法などを詳しく紹介します。
  • 糖尿病性昏睡
    血糖値が異常に高くなると、意識障害が起こります。これを、「糖尿病性昏睡」といいます。対応が遅れると命に危険が及ぶ大変危ない状態です。ケトアシドーシスになるとどのような症状が現れ、どのような治療が行われるか、糖尿病性ケトアシドーシスを起こさないためにはどうすればいいかなど詳しく紹介します。

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