受験期に気をつけたいこと

病気のあるなしにかかわらず、受験期は、長時間の勉強、睡眠不足、運動不足、「合格したい」「受かるかな・・・」という強い思いと不安からくるストレスがかかります。

ストレスを感じると、身体はそれに対抗しようとして、ストレスホルモンを分泌します。

その代表的なものが、副腎髄質から分泌されるアドレナリンとノルアドレナリン、副腎皮質から分泌されるコーチゾールです。

これらのストレスホルモンが分泌されると、血圧が上昇し、心拍数が増え、インスリン抵抗性が高まって血糖が上昇します。

糖尿病を持つ人にとっては、長期間、血糖の上昇しやすい状況におかれることになります。

実際、それまでは血糖コントロールがうまくできていたのに、受験勉強を始めるようになってコントロールが難しくなったり、中には、それまで健康だった人が糖尿病を発症することもあります。

目次

対策

受験時期は生活が不規則になります。

夜遅くまで勉強するために就寝が深夜や明け方までずれ込んだり、睡眠サイクルが乱れがちに。

また、塾に行く前に食事をしたり、夜食を食べたり。

睡眠のサイクルが乱れると体内時計も乱れ、血糖コントロールがしにくくなりますし、三度の食事のほかに食事をとると、血糖コントロールの乱れを起こします。

対策としては、主治医と相談し、受験勉強サイクルにあわせた血糖コントロールができる方法を見つけることです。

以前と違い、最近は飲み薬もインスリン製剤も様々な種類があります。

例えば、24時間作用する時効型のインスリン製剤があるので、それを使って基礎インスリン分泌分をうまく補い、食事のたびごとに血糖値にあわせて追加インスリンの量を増減するなどの方法が考えられます。

また勉強サイクルにあわせた飲み薬の調整などもできます。

どの方法がいいかは個人の状態によって異なるので、主治医に相談しましょう

おすすめ!ストレス解消法

ストレス解消にはさまざまな方法があります。

運動したり、カラオケに行ったり、趣味に没頭したり・・・

受験期でもストレス解消、リフレッシュのためにたまにはそういった時間を持つのもいいと思います。

ただもう少し手軽に、毎日でもできるおすすめのストレス解消法を2つ紹介します。

アロマテラピー

薬のように副作用がなく、自然の力で自分が持つ自然治癒力を高めてくれるアロマテラピー。

香りが大脳を刺激して、心身ともにリラックスできます。

香りの種類がたくさんあるので、自分にあったものをお選びください。

ストレス緩和、リフレッシュ、不眠の改善に効果的な主なアロマオイルを紹介します。

-ストレス緩和-
・ラベンダー
・ベルガモット
・マンダリン
・イランイラン
・ゼラニウム
・オレンジ・スイート
・カモミール・ローマン
・ネロリ
・フランキンセンス

-リフレッシュ-
・グレープフルーツ
・レモン
・ペパーミント

-不眠の改善-
・ラベンダー
・オレンジ・スイート
・ベルガモット

ただ、アロマテラピーというといろいろ道具を揃えたりしなければならないんじゃないかと、なんだか面倒に感じる人もおられるのではないでしょうか。

アロマディフューザーを購入したり、お手入れが大変なのでは、せっかく買っても続けられるかどうか・・・

私もそう思っていました。

しかし、そんなことはまったくありません。敷居はそんなに高くなかったです。

例えばアロマキャンドルは、火を灯すだけで簡単に楽しめます。

またお好みの香りのオイルをティッシュやコットンなどに1~2滴落とし、深呼吸をするように嗅ぐだけでOKです。

私は受験期もですが、ストレスを感じたり、リラックスしたい時など、今でも活用しています。

香りの力ってすごい!ですよ。

といっても、本格的なものではなく、コットンだったり、熱湯を注いだカップにアロマオイルを数滴たらしたり、簡易アロマテラピーですが(^^;、それで十分です。

アロマオイルは、100%天然の純粋精油を選んでください。
またオイルは直接肌につけたり、内服したりなどしないでください。
さらに持病のある人やアレルギー体質の人、妊娠中の人は使ってはいけないオイルがありますのでご注意ください

アロマオイルを購入する時は、アロマオイルについてきちんと説明できる定員さんのいるお店で、相談しながら選ぶと安心です。

船に浸かろう!

40度くらいのぬるめのお湯に、のんびり肩まで浸かっているだけでリラックスできます。

体がポカポカ温まれば、筋肉や神経の緊張がほぐれ、ストレス解消に!

それだけでなく、入浴で血行がよくなると、体内の老廃物や疲労物質の処理が活発に行われます。

シャワーだけで済まされる方も多いですが、湯船に浸からないのはもったいないです。

入浴できない時は、手浴や足浴がおすすめ!

末端部分は血液の循環量が多いので、手足を温めるだけで全身入浴をしたような効果が得られます。

  • 手浴
    42℃くらいのお湯に手首までつける。
    指先を伸ばしたり握ったりしながら、10分くらいつける。
  • 足浴
    45℃くらいのやや熱めのお湯に足をつける。
    目安は10~15分くらい。足がうっすらとピンク色になるくらいつける。

やや熱めのお湯に手か足を、10~15分温めるのがポイントです。

まとめ

受験期は、様々なストレスがかかり、血糖がコントロールしにくい状況が続きます。

しかし受験期を終えると、血糖も安定してくるでしょう。

この時期は、飲み薬やインスリンなどを調整し、対応することができます。

あまり深刻に考えず、主治医と相談しながら血糖をコントロールするとともに、ストレスを発散させるために、アロマテラピーを活用したり、時には体を動かしたり、気晴らしをする時間をとり、この時期を乗り切りましょう。