糖尿病の人は、病院でだけでなく、日々の血糖状態を知っておくことが大切です。
そこで活躍するのが、「血糖自己測定器」(簡易測定器)。
患者さん自身で血糖値を測定できる機器で、日常的に自分の血糖値を知ることができ、血糖コントロールの自己管理に役立ちます。
特に、インスリン療法をしている人にとっては欠かせません。
目次
自己血糖測定が必要な人・メリットは?
血糖値は、簡易血糖測定器を使って自分で測定することができます。
メリット
- 血糖コントロールがきちんとできているか、いないかがわかる。
- 血糖値の改善など、治療の効果がわかるので励みになる。
- 自分の血糖値の日内変動がわかる。
- 重症高血糖や低血糖を早めに気づくことができる。
- 主治医が治療方針を立てるときに役立つ。
血糖測定器や消耗品は、それが医療的に必要な人には主治医から処方されます。
測定が必要な人は、
- 1型糖尿病の人
- 2型糖尿病でインスリン療法を行っている人
- 妊娠中または妊娠を希望する人
- 低血糖を起こしやすい人
などです。
選び方のポイント
そのため、機種については、各医療機関が採用しているものから選ぶことになります。※医療機関が変わるときは、返却する必要があります。
一方、個人的に調べたい人は、自費で血糖測定器や消耗品を購入することになります。
血糖自己測定器は、高度管理医療機器の取り扱い資格を持つ人のいる薬局などで販売しています。
測定器はメーカーによって操作手順や方法、価格などが異なります。
血糖値を測定する度にチップや穿刺針が必要になってくるので、購入する際は、消耗品などのランニングコスト、入出しやすさなども考慮して選びましょう。
測り方・方法
- 血糖自己測定器の本体
- センサーチップ
- 穿刺(せんし)具
- 穿刺針
- アルコール綿
- 針捨てボックス
などです。
手順・使い方(一例)
- 手を洗う。
- 血糖測定器に専用のチップをセットする。
- 採血部位の皮膚をアルコール綿で消毒し、乾燥させる。
- 針を刺して採血する。
- チップが血液を吸引すると測定開始。
※機種によって方法は異なります。取扱説明書に沿って行いましょう。
いつ測るといい?
基本は食事の前後で測定し、食事の影響を確認します。
治療を始めた直後は、起床後、食事の前後、服薬の前後、運動の前後、就寝前など、いろんなタイミングで測っておくと自分の血糖状態を把握することができます。
最近の機器は小型で軽くなっています。持ち運んでも邪魔にならず、短時間で測定することができるので、職場や旅行先でも使え、便利です。
継続的に血糖値が測定できる「Free Style リブレ」登場!
小型のセンサーを上腕の後ろ側に装着し、データ読取センサーでスキャンするとグルコース値がわかる血糖値測定器「Free Style リブレ」。
2017年9月1日より、保健適応(インスリン注射されている方)されました。
しかし実際は医療機関の持ち出しになるため導入を躊躇する病院が多く、なかなか広がらないのが現状です。
測定の度に針を刺さなくていいので、糖尿病の患者さんにとってストレスが少なく、継続的に測定でき、かつ、いつでもチェックできるなどメリットも大きい「Free Style リブレ」。
患者さんの関心も高い保険適応機器なので、普及していくといいなと思います。
雑感近年、食後の血糖値スパイク、食後高血糖を取り上げる番組が多くなってきました。
私自身ももしかしたらそうなっているかもしれないと思うととても心配です。
今現在、健康に特に問題ない方が血糖状態を調べたい場合、薬局などで市販されている尿糖検査用の試験紙で調べる方法があるのですが、数値で見れたほうがわかりやすいですよね。
父の糖尿病予備群の診断から、父だけでなく、家族みんなで、血糖値を抑える食べ方や、食べ物を取り入れるようになっています。しかし父のように測定はしていないので、自分自身はこれで大丈夫か気になります。
「こんな食事をした時高くなる」「これは食べても大丈夫」「この食べ方をすると血糖値上昇を抑えられる」とわかれば食事の内容、食べ方に自信がもてるんですが・・・
個人差が大きいだけに、自分の場合どうなのか知れたらいいなぁ~
医療機器の進歩はめざましい今、血圧計などのように誰でも気軽に計測できる血糖値測定器が早くできたらいいなと思います。
まとめ
血糖値は、簡易血糖測定器を使って自分で測定することができます。
採取した血液中のブドウ糖を酵素(グルコースオキシダーゼ)と反応させて、その結果を電流で測定するか、色の変化で測定します。
メリット
- 血糖コントロールがきちんとできているか、いないかがわかる。
- 血糖値の改善など、治療の効果がわかるので励みになる。
- 自分の血糖値の日内変動がわかる。
- 重症高血糖や低血糖を早めに気づくことができる。
- 主治医が治療方針を立てるときに役立つ。
測定の度に指先などを傷つけないといけないので、例えば調理に従事する人や美容師、パソコンなどの作業をする人、毎日炊事洗濯を行う主婦の方など、指や手を使う作業の方にとって、現在主流の血糖自己測定器での測定は大変です。
なにより、測定のたびに針を刺す痛み、ストレスで、測定を止めてしまう方も多いと聞きます。
しかし良好な血糖コントロールのためには、自己血糖測定を欠かすことはできません。
現在、新しい機器も出てきています。
自分の身体を守るためにも、しっかり測定・記録し、血糖コントロールをしっかりしましょう。