チアゾリジン薬(インスリン抵抗性改善薬)の特徴&副作用は?

チアゾリジン薬(インスリン抵抗性改善薬)は、インスリンの効きをよくする薬です。

1日1回、朝食前または朝食後に飲みます。

目次

働き

血液中のアディポネクチンというホルモンを増やし、肝臓や筋肉での脂肪燃焼を助けたり、肝臓でブドウ糖が作られるのを抑えたり、血液中のブドウ糖が筋肉や脂肪で利用されやすくするのを助ける働きがあります。

また、血液中の中性脂肪を減らす効果があることが研究でわかっています。

主な薬

  • ピオグリタゾン塩酸塩[製品名:アクトス]
    作用時間:20時間

インスリンの分泌を促す作用はなく、単独の使用では、低血糖を起こすリスクは少ないと考えられています。

適している人は?

ある程度インスリンの分泌はあるものの、インスリンの効きが悪くなっている人に適した薬です。

インスリン抵抗性の高さが問題となる肥満のある人に、よく使われています。

単独で効果がない場合は、スルフォニル尿素薬(SU薬)と併用することがあります。

スルフォニル尿素薬(SU薬)は、糖尿病の飲み薬の中でも比較的古くから使われてきたインスリンを分泌させる薬です。そのため様々なデータがあり、安心して使えるというメリットがあります。スルフォニル尿素薬(SU薬)について紹介します。

副作用

主な副作用です。

体重増加

最も気をつけるべき副作用は、体重の増加です。

肥満しやすい薬なので、食事療法をきちんと守ることが大切です。

むくみ

水分が溜まりやすい傾向があり、むくみが出ることもあります。

そのため、心不全の危険がある人には使えません。

骨粗鬆症

骨粗鬆症を起こしやすくなるため、この薬を使う場合には、年1回、骨密度の検査をすることが勧められます。

肝障害

まれですが、重度の肝障害を起こすことがあります。

定期的に肝臓検査を行うことが大切です。

まとめ

チアゾリジン薬(インスリン抵抗性改善薬)は、インスリン抵抗性を改善することによって血糖値を下げる薬。現在認可されているのは、1種類です。

肥満になりやすい薬なので、食事療法をきちんと守ることが大切です。